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「もしも世界に法律が無かったら」

 木山 泰嗣 著・日本実業出版社

 

法律が私たちの暮らしにとってどんな役割を持っているか、それを知るには法律がない世界を考えてみれば分かりやすいのではないか、という発想から生まれた本です。

 

 主人公は中1の女の子ジュリです。ある朝、「銀行員の家系に生まれたにもかかわらずパイロットになりたいなどという奇想天外な言動を繰り返していた中学生の男の子が逮捕されました」というニュースが流れます。驚くジュリにママは「逮捕されて当然ね。」パパも「魔が差すっていうのかなぁ。逮捕もやむを得ないだろうね。」

ジュリの家族は新しいマンションを購入し、近々引っ越す予定でいるのですが、パパは「まだ東京都の許可がおりなくてねェ。許可をもらうにはあと200万円必要になるらしい。」(*_*;

 

分かりましたか?これは、憲法がない世界に紛れ込んでしまったジュリの体験です。

 

普段、当然だと思っていることも、それが憲法や民法、刑法といった様々な法律に定められているからこそ、その権利が強制力を持って守られているということを思い起こさせてくれます。その法律を作っているのが国会ですね。

 

 実は私は、この2年間、行政書士の試験を受けるため法律の勉強をしていました。(合格しましたよ(^^)v)憲法や民法を学ぶ中で、これはぜひ皆が知っておくべきだと思う内容が多くありました。この本は、法律について興味を持つ(or意識する?)きっかけを作ってくれると思います。これから公民を学習する中学生の皆さんにもピッタリですよ。